2007年9月15日土曜日

セカンドライフの面白さ

1 はじめに

 最近は飽きたのかそういう記事を目にすることは少なくなりましたが,以前は「セカンドライフのどこが面白いの?」というような記事をときどき見かけました。何に面白さを感じるかは人それぞれで,これがつまらないという人がいても特に何も感じません。価値観が多元化した現代ですから,誰もが同じことをやる必要はないと思います。
 じゃあ,自分はどこが面白くてセカンドライフをやっているのかについて自分なりに整理しました。あくまでも個人的な感想です。

2 チャットその他のコミュニケーション(自分的熱中率40%)

 オンラインゲームの楽しさのかなりの部分がチャットその他のコミュニケーションにあると思います。セカンドライフもそうだと思います。わたし自身,ログインして何をしているかというと相当な時間チャットをしていることに気がつきます。見ず知らずの人と話すのも楽しいですが,気の合う友人ができて何時間もひたすらチャットするのは本当に楽しいことです。前にも書きましたが,セカンドライフが面白くないという人は,こうした出会いがうまくいってないように感じます。

 もっとも,チャットの楽しさはオンラインゲームであればどれにも当てはまるもので,セカンドライフの特色ということはできないと思います。セカンドライフと他のMMOとのコミュニケーションの違いは,次のようなところにあると思います。

他のMMOでは,サーバがいくつかに分かれていたり,同じサーバ上であっても,いくつかのレイヤーに分かれていることがあったりして,同じゲームをやっている人同士が常に出会えるとは限りません。しかし,セカンドライフでは,常にログインしている人同士同時にチャットができ,場所を決めて出会うことが可能です。キャラ名を検索して,誰にだってIM(インスタントメッセージ)を送ることができます。また,WEBとの親和性があり,セカンドライフ内から容易にWEBに誘導することができ,WEBを立ち上げながら,セカンドライフをやることも可能です。最近では,セカンドライフ内からWEB(携帯利用含む)とのチャットができるツールも無償で配られているようです。以前,グループIMで日本語が使えなくなったことがありましたが,今は問題なく日本語も使えます。以上のことは,コミュニケーションツールとしてはとても有用な側面でしょう。

もっとも,ときどきIM(特にグループIM)がダウンして使えなくなったりすることがあったり,重くなってチャットがなかなか画面に表示されないなどの不具合も生じます。ここは,他のMMOのしっかりした安定性のあるチャット機能と比べるとストレスを感じることがあります。ぜひ改善してほしいところです。

3 アバターの着せ替え(自分的熱中率30%)

 MMOゲームをやっていると,自分の操るキャラクターの容姿や服装にこだわりたくなるのは当然のことと思います。しかし,他のゲームだと,装備を作成するための生産スキルを上げなければならなかったり,レアアイテムを獲得するためにレアポップモンスターを狩らなければならなかったり,何かと大変だったりします(まあ,それも楽しみの一部かもしれませんがw)。性能がよくても外見がアレな装備であったり,その逆であったりとか,とかく思うままになりません。
 しかし,セカンドライフでは,アバターの容姿は思いのままですし,自分で作らなくても,安価で見栄えのする服装が出回っています。アバターの容姿には好き嫌いがあるかもしれませんが,努力と金次第でそれなりの容姿が実現可能です。
 正直,わたしも着せ替えを楽しんでおり,SL内有名ブランドのセールがあれば飛んでいくタイプで,いつのまにか手持ちのリンデンドルが少なくなっているのに気がつくことも多いです。最近はウインドウショッピングで済ますことも多いですが,それでも十分楽しいです。それも,ゴス,パンク,ロリータ,ストリート,アバンギャルド,グランジ,フォーマル,クラシック,和装,コスプレ,ハダカ(BAN注意)など,何でも可能です。性転換や,動物やロボットなどへの人外転換も自由です。自分のイメージを固定する人も多いようですが,わたしは,いろいろやって楽しんでいます。もっともっと楽しめそうです。多分,リアルのファッションと同じで終わりがないと思います。

4 物の製作と製作物の販売(自分的熱中率20%)

 セカンドライフが他のMMOや仮想世界と大きく異なるのは,セカンドライフ内のオブジェクトを自由に製作でき,それを他人に譲渡,販売できるということだと思います。作ったオブジェクトにはLSL(リンデンスクリプト)で動きを付けたり,いろいろな機能を付けることができます。最近では,クリエーターの人が多数セカンドライフで製作をしており,そのなかには,私が前から知っていたプロの方もいらっしゃいます。服,小物,建物,乗り物など,本当に素晴らしいものを目にすることが多くなりました。以前,リアル東京をシミュレートした仮想世界が発表されたことがありますが,そんなお仕着せの世界で遊んで楽しいのでしょうか。セカンドライフに慣れ親しんでしまうと,この自由に創造できる世界が本当に魅力的に感じます。
 自分はクリエイティブな才能はないと思っていますが,それでも建物や小さなオブジェクトを作るのは楽しいことです。わたしもいつの間にかBlenderをいじくり始めることになりました。今後はこれが自分的熱中率50%を超える日もそう遠くないでしょう。
 もっとも,製作をしていると不満な点も多々あります。土地に置けるプリムが制限されていることは,一番頭の痛い問題です。プリムを節約しようとsculptプリムを作るのは素人にはやっかいです。LSLも思ったような動きをさせるのは骨が折れます。持って産まれた美術的才能の無さはどうしようもありませんが,これらのことが改善されたら,セカンドライフはもっと楽しくなることでしょう。

5 イベントの企画と参加(自分的熱中率10%)

 これは物の製作とコミュニケーションの統合とでもいうべきでしょうか。いくつものグループが,マラソン,フットサル,運動会,クイズ大会,花火大会,コンサートなど楽しいイベントを毎日のように企画して,みんなで楽しんでいます。わたしは,集団行動が苦手ですし,リアル仕事が忙しくログイン時間がほぼ深夜近くになるため,あまり積極的にやっているわけではないのですが,週末などにイベントに参加しています。こうしたイベントを企画される人は本当に大変だと思いますが,セカンドライフを動かす原動力のようなものを感じます。

6 そのほかの興味ある事項(自分的熱中率 未知数)

 昔「太陽の船ソルビアンカ」というアニメで,登場人物の少女が宇宙船の中からバーチャルリアリティの小学校に通学していました。これがとても印象的なシーンとして頭に残っています。既に一部でそういう試みがありますが,教育に仮想世界を利用するのはよい考えだと思います。病気や不登校など何らかの事情で学校に通えない子供たちのために,仮想世界の中で学校を開くのはどうでしょう。現状では,成人向けの学校を除き,ティーングリッドを利用するしかないかもですが。リアルの仕事をどうにかしなければなりませんが,将来そういう機会があれば,ぜひやってみたいです。

7 自分的にどうでもよい事項(自分的熱中率 0%近く)

 最近,企業の参入が多くなっていますが,企業のSIMには一度行ったら,二度行くことは少ないです。二度行く理由がないからです。企業の人は大変だろうと思いますが,魅力を感じるものはほとんどないです(個人的な感想です。あくまでも)。宣伝SIMを作って放置するくらいなら,ユーザーのイベントのスポンサーとなってお金出してもらったほうがいいです。まあ,どうでもよいことですが。

8 今後のこと

 わたしは,セカンドライフのような仮想世界に発展性を感じ,そのなかに形成される人間同士の関係,社会に興味を持って,このブログを始めたわけですが,自分的には,セカンドライフはそんな大げさなものではなく,やはりゲームとして純粋に楽しんでいるという感じです。何に楽しみを覚えるかは人それぞれだと思いますが,セカンドライフの楽しさは長く続きそうな予感がします。