2007年10月8日月曜日

ID認証その後

1 問い合わせのメール

前にセカンドライフにID認証システムが試験的に導入されるということを書きました

LL社のプレスリリース

これはSIMオーナーを対象に試験的に実施されたもので,実際にID認証をした人の話では,登録ページから,氏名,住所,生年月日などのID情報とともに公的証明書のID番号を打ち込むことになっていて,日本の場合,運転免許証番号又はパスポート番号を打ちこんで認証手続をするようです。わたしはSIMオーナーではないので,これを試すことはできないのが残念です。

ところで,認証プロバイダーが,どうやって日本人の運転免許証番号やパスポート番号を入手しているのか疑問になって,直接認証プロバイダーであるAristotle社に問い合わせのメールを出してみました。
最初のメールは8月31日でしたが,ごく簡単にAristotle社が日本人のID認証を行っているのかどうかを聞いてみました。

しかし,返事がないため,9月23日に再度のメールを出しました。
メールの内容は,「日本政府は運転免許証番号やパスポート番号を民間業者に開示していないと思われるのに,どうやってそれらの情報を入手しているのか?」という内容です。
そのメールを送った際に,また,返事がないと困るので,ちょっと失礼かと思ったのですが,ID認証システムの信頼性に疑問があること,自分が日本のブロガーで返事の内容はブログに公開すること,返事がなかったときはそのことも公開することなどを付け加えておきました。

しかし,なおも返事がこないので,10月7日付けで3度目のメールを送信してあります。果たして返事は来るのでしょうか?

2 ID認証は浸透するか?

現時点では,ID認証をする意味は,土地所有者が制限エリアを設けた場合に,そこに入っていけるというだけにとどまるようです。しかし,アダルトコンテンツを置く業者が,どこまで積極的に,制限エリアを設けるのか疑問のように思います。というのは,制限エリアを設けるとID認証した人しか入れないため,もしID認証が広まらないと,ある意味では客を排除することになって,営業的には不利になると思われるからです。それに,もともとセカンドライフは18歳未満の人は利用できないことになっているはずですので,特に制限しないで,もし18歳未満の人が入ってきてしまっても,それは業者側の責任ではないという言い分が成り立つようにも思えます。
 
LL社は成人向けコンテンツがある場合には,規制をするように強く推奨していますが,果たしてどこまで浸透するでしょうか?

公式ブログ

上記の和訳
  
ID認証の信頼性については,Aristotle社からの返事がない限り,断定的なことはいえませんが,仮に,公的データからの照合がきちんと行われていたとしても,そうした公的データ自体を盗用されることもないとはいえませんから,いずれにしても完全に信頼できる個人認証というものではないようです。まあ,費用対効果を考えると上記のようなシステムが限界なのかもしれませんが。